文系女子が仮想通貨に恋をした

仮想通貨に恋した文系女子です。海外のいろんな仮想通貨を紹介しながら、ブロックチェーンの未来に夢見たいと思っています。

ブロックチェーンによる出版のプラットフォーム、Publicaってどんなサービス?

 はろーブロックチェーン。
りえへいです。
 

f:id:blockchaincointech:20180108151640j:plain

 
今日はブロックチェーンを用いた出版のプラットフォームを目指すPublicaについて、一体どんなサービスを提供しようとしているのかご紹介したいと思います。
 
はじめて海外サービスのホワイペーパーを最後まで読みきりました!笑
前提知識が乏しくて、頭の中に残らないので、コツコツと全訳したらやっとそれなりに分かりましたー日々精進。
 

出版界にブロックチェーンがやってきた

 最近日本でも、出版社の幻冬舎さんがクラウドファンディングのプラットフォーム企業のCAMPFIREさんと組んで出版のプラットフォームを立ち上げようとしているのが話題になっていますよね。
 
プレスリリースでは、仮想通貨におけるトークン発行というものにも言及していますが、海外ではどんな取り組みが進んでいるのでしょうか・・・?
 

Publicaのベースとなる仕組み

https://www.pakutaso.com/shared/img/thumb/PAK85_notepc20150319202127_TP_V1.jpg

Publicaはイーサリアムのブロックチェーン技術、スマートコントラクトを仕組みのベースとしています。
 
スマートコントラクトというのは、簡単にいうと、契約内容がネットワーク全体で共有され、取り決めに従って、自動的に契約が処理される仕組みです。
 
契約の改ざんが不可能と言われており、また、契約内容がわからなくなってしまうという心配もありません。
 
 
 
 

Publicaの特徴その1 本のデータは、分散型ストレージに保管される

https://www.pakutaso.com/shared/img/thumb/MAR85yousyohondana20130907_TP_V1.jpg

 
例えばアマゾンから電子書籍を出版しようとすると、データはアマゾンのサーバーなど、その企業が保有する場所に保管されることになります。
 
一方Publicaでは、ブロックチェーンの仕組みを利用して、分散型のストレージに書籍のデータを保管します。
これによって、データの消失や改ざんの心配がなくなり、また、誰がいつこの本を読んだのかなどの記録を全て取ることが可能になると思われます。
 
 

Publicaの特徴その2 それぞれの本のデータを読むためのアクセスキー(READトークン)を著者が直接販売する

https://www.pakutaso.com/shared/img/thumb/Photoelly042_TP_V1.jpg

これによって、中間手数料がかかることがなくなり、また、値段や販売数、ボリュームディスカウントなども著者が自由に設定できます。
 
さらに、まだ本が完成する前に、本を読む権利を販売することも可能になります。
クラウドファンディングをブロックチェーン技術を用いて行う仕組みです。
 
本を作りたいけどお金がないからと諦める必要はなく、本のアイデア段階で資金を集め、実際の本づくりを進めていくことができるようになります。
 
また、これらの契約内容をブロックチェーン上に記録しておけば、あとはその内容に沿って自動的に契約の処理が行われていくことになるので、煩雑な事務手続き等は必要とされません。
 
 

Publicaの特徴その3 PublicaでのREADトークンの販売などの取引は、Pebblesというトークンによってのみ支払いが可能

これが、分散型ストレージを維持する上での肝になるのではないかと考えています。
 
Publicaのジョセフ・マーク氏自身は以下のように語っています。

Publicaに独自のトークンであるPBLが欠かせない理由について、「出版業界における決済額には個々でかなりの差がある。法定通貨はその点効率が悪く、通貨によっては大きな金額を1度に動かせないという問題もある。そもそも、出版業界の人たちには収益をすぐに現地通貨へ変えるニーズがない。というのも、収益のほとんどは次のプロジェクトにそのまま利用されたり、制作に関わっていた人たちに分配されたりするので、いちいち現地通貨に両替する意味もないし、為替費用もばかにならない。(中略)私も自分のお客さんにどの通貨で支払ってくれなんて伝えたくない」と続ける。

 
この仕組みによって、出版という範囲内での新たな経済圏の構築をPublicaは目指しているのだと思います。
 
また、ここから先は、Publicaのホワイトペーパーなどに載っていた話ではなく、私の推察になるので、単なる仮説として読んでくださいませ。
 
Publicaに限らず、なぜブロックチェーン技術を用いたサービスは独自トークンを発行するのか、という話です。
 

トークン発行の目的はなに?

 

Publicaの特徴の1つ目の分散型ストレージは、分散して保管するという仕組み上、多くの参加者(分散して保管する人)が必要になります。
 
そしてこれは、Publicaのスタッフではなく、Publicaの仕組みに賛同する、もしくはメリットを感じる人たちによって運営されることになると思います。
 
※ホワイトペーパーには以下のような記述があります
The Publica protocol continues working even if Publica-the-organization goes away.
(たとえPublicaの組織がなくなろうと、Publicaのプロトコルは続いていきます。)
 
ビットコインにおけるマイナー(取引を処理する人)と同じような役割だと思ってください。
創始者のサトシナカモトが関与しなくなっても、ビットコインの仕組みは続いているのと同じイメージですね。
 
そしてこの時に、単に思想的に Publicaの考えって素晴らしい!と思う人がボランティアで参加するだけではなく、現実的な利益もあるといいですよね。
この利益(報酬)となるのがPebblesという独自トークンだと思います。
 
独自トークンでの支払のメリットは、まず法定通貨(円やドル)を持たなくても報酬を支払うことができる点にあります。
 
そして、次が仕組み上重要なのですが、Publicaの価値を高めることへのインセンティブになるという側面も持ちます。
Publicaというサービスの価値が高まるとPebblesトークンの価値(価格)が上昇することになる(だろう)からです。
 
一般的な企業の株価が、企業利益が増大すると上昇するのと同じようなイメージでしょうか。
 
ただ、株の場合は持っていても、普通はその企業の価値を高めることに寄与できることはほとんどありません。
一方で、トークンの場合は、自分自身が実際にそのサービスの担い手として参加し活動することで、直接的に価値を高めることができる可能性があります。
誰にでもオープンに開かれたブロックチェーンならではの仕組みです。
 
うーん、まだまだ普通の会社員として生きてきた感覚からは理解しきれていないのですが。。。。
 
 
Publicaの話から、だいぶ逸れてしまった!
 

Publicaの今後の動きに注目!

Publicaの目指す未来は、出版の仕組みの主導権を著者自身の手に与えることなのかなと思います。
資金調達から、販売、流通、マーケティングまで、ブロックチェーン技術を用いてワンストップで、シンプルに、そして中間費用なしに実現してしまえる可能性があります。
 
そうするといままでの出版ではできなかったいろんな形が実現できそうですよねー!
 
面白そうな企業なので取り組みに注目です。
HPを見る限り、開発は進んでいるようで、本のICO、出版までのデモ動画なんかもありました。
 
とにかくシンプルで簡単そうな印象です。
 
 
下記の記事では、まずは、出版のクラウドファンディング、ICOの事業からサービスをスタートすると書いてありますね。
 

まとめ

ブロックチェーン技術を用いた出版のプラットフォームを目指すPublicaに注目!
著者が費用と労力をかけることなく、資金調達、企画、流通、マーケティングまで自らの手で主導的に行うことができるようになるかも。
 
今までにはない出版の形が色々実現できたら楽しそう!