NEMってなに?注目のブロックチェーンプラットフォーム
NEMはブロックチェーン技術のプラットフォーム
ブロックチェーンのプラットフォームといえば、イーサリアムが有名ですよね。
イーサリアムの技術をベースとして、様々なアプリケーションの開発が進んでいます。
今回ご紹介するNEMもプラットフォーム的存在です。
NEMは優れたAPIを持つため、基盤部分のプログラミングの労力が入らず、活用が容易だと言われています。
私はまだ全然プログラミング知識がないのですが、そんな私でも、NEMを使えば自分だけの仮想通貨が発行できるんです!
直感的に使えるアプリケーションがすでにあって、なかなか面白いですよ。
通過の単位はXEM(ゼム)
NEMとXEMでちょっとややこしいので要注意です!
NEMの特徴その1 Proof Of Inportance
NEMでは取引の承認の際に、Proof Of Importance というプロトコルを用いているのがとっても特徴的!
ビットコインやイーサリアムではProof Of Workといって計算力を持った人ほど、承認者になれる仕組みですが、NEMの場合は重要度が指標になります。
各アカウントには重要度スコア(Importance Score)と呼ばれるものを割り振られます。
これはNEM経済圏の中の総合的な重要度がどれくらいであるかを示すものということ。
重要度スコアが高いブロックほど採掘の可能性が高まる仕組みになっています。
具体的には、XEM所有量や取引量などによって決まる様ですね。
取引の承認プロセスはハーベスト
NEMでの取引承認の処理はハーベストと呼ばれています。
ビットコインで言うところのマイニングですね。
ハーベストというのは、収穫という意味で、マイニング(採掘)よりも、なんだか素敵な響きだと思いませんか?笑
XEMをたくさん持ってて、更にXEMをたくさん使ってNEMに貢献している人程、ハーベスト(収穫)によって利益を得られるという訳です。
Proof Of Workの様な計算パワーだけではなく、通貨所有量と活用度という2つの要素を掛け合わせて、取引を処理する方々に利益が分配される仕組みです。
この仕組みのおかげで、ブロックチェーンの維持に大量の電力も消費しないですし、処理の取引スピードも早くなります。
ハーベストするための条件は?
自分もハーベストできる様になりたいと思ったのですが、最低保有量が10000XEM以上が条件。
現在ではXEMの価格が100円を超えていて、100万以上が初期費用としてかかるので、なかなか手が出ない。。。
ただ、NEMは個人的にとっても注目しているので、コツコツと買っていきます。
NEMを活用したサービス開発をしたいと思っていて、その時にXEMが必要ですから・・・・!
プログラミング頑張ります。
NEMの特徴その2 mijinプロジェクトとの連携
別記事で紹介したNEOの様に、NEMでも同じ技術をベースとしたビジネス向けのサービスとして、mijinと言うのがあります。
mijinは取引所のzaifを運営しているテックビューロ株式会社が開発しているプライベート型ブロックチェーン製品です。
ビットコインやNEMなどは、パブリックブロックチェーンといって、取引の記録・承認者であるノードには誰でもなる事ができます。
一方で、プライベートブロックチェーンというのは、ノードになれるのは特定の管理者に限られます。
ビジネス利用に特化したプライベートブロックチェーン
企業がブロックチェーンを活用する上では、誰でも自由に管理者になれるのではなく、管理者が限定されている方が安心して使いやすいのはイメージしやすいですよね。
mijinは世界初で高速電子マネー勘定適用に成功、世界初勘定適用に成功、世界初マイクロファイナンス適用に成功するなど着々と商業サービスとしての実績を重ねてきています。
更にベルギーアントワープ市は行政デジタル化プロジェクトにmijinを採用しています!
NEMとmijinの親密な関係
そんなmijinですが、NEMのコア開発者が参加するなど、技術的なバックグラウンドはNEMと同じ様になっています。
開発・マーケティングリソースの共通化やAPI仕様やドキュメントの共通化なども図られている様です。
オープンソースのコミュニテイとしてNEMがあり、営利企業としてmijin(テックビューロ社)があるということですね。
mijinが発展していくことで、NEMも一緒に発展していくことが期待されています。
mijinのことをもっと知りたい方はこちらの資料がオススメです。
file:///Users/rie/Downloads/mijin20170607%20(1).pdf
NEMの特徴その3 自分でモコイン(モザイク)が簡単に発行できる
これ、冒頭でも書きましたが私はめっちゃテンションが上がりました。
例えば同じプラットフォームのイーサリアムの場合は、イーサリアムの技術を応用して自分のコインを作成しようとすると、プログラミングの知識が絶対に必要です。
ちょっとチャレンジしてみたんですが、まだなかなか難しいんですよね。。。
一方でNEMは優れたAPIが公開されており、更にNano Wallet というものがあって、プログラミング知識がなくても、手順に沿っていけばコインが発行できます!
イメージ的には、カレーを作るときに、一からスパイスとか材料を集めて料理するのって結構大変ですが、カレールーさえあれば、子供でもカンタンに美味しくカレーが作れちゃう、という感じです。
このカレールーにあたるのがNEMのAPI。
なので、どうやって正しくコインを作るか、という部分は飛ばして、コインをどうやって活用していくか、ということに焦点を当てて、開発できます。
多くの人に活用の可能性が開かれているので、今後の裾野の広がりを感じさせます。
私も自分のコインを発行してみたのですが、なんだかとっても感動!笑
なんの価値もないコインなのですが・・・・笑
単純に色々触って楽しめるのがいいですねー。
NEMの特徴その4 日本コミュニティの盛り上がり
仮想通貨で支払いができるバーnem bar やフリーマーケットNEMketなど実際にNEMを活用しようというコミュニティたくさんあります。
nem bar楽しそー!
東京に行く時に絶対いこう!
あと、このねむぐま屋さんという方が作成しているグッズが超おしゃれ、、、!
ねむぐま屋nembear@nem meetup物販 (@nembear) | Twitter
なんかそもそもNEMのロゴってデザインがおしゃれなんですよねー。
アクセサリーになっても違和感がない。
仮想通貨やブロックチェーンは結局どれだけ人に使われるかによって、価値が変わってきます。
なのでコミュニティが強い通貨は、これからの発展が期待できます。
そういう意味でもNEMはとても注目しています。
まとめ
NEMはブロックチェーンのプラットフォームを目指してるよ。
Proof Of Importance という重要度に応じてブロック承認者になれる確率が高まる仕組みを採用しているよ。
mijinというビジネス向けサービスと密な連携を取っていて、相乗効果に期待大。
優れたAPIが用意されているので、結構誰でもカンタンにブロックチェーン技術が活用できるのが素敵。
あと、コミュニティが盛り上がっていてとっても楽しそうなので、私も積極的に参加しようと思う!
仮想通貨NEOについてご紹介!中国版イーサリアムとは?!
今日は中国版イーサリアムと呼ばれる、NEOについて詳しくご紹介したいと思います。
どんなところがイーサリアムと違うのかなど、一歩踏み込んで解説します。
NEOとは?
NEOは2014年に中国で初めてブロックチェーンを用いたサービスとして誕生しました。 (当時はAntsharesという名称)
NEOは以下の3つによって、スマートエコノミーの実現を目指しています。
・ブロックチェーンを用いてあらゆる資産を電子資産化する
・電子証明によって信頼性を保証する
・スマートコントラクトによって自動的に契約を履行する
正直言って、イーサリアムとめちゃくちゃ似てます。
イーサリアムと同じくブロックチェーンのプラットフォームを目指しており、実際に機能や出来ることも同じことが多いです。
Facebookやtwitterが出てきたときも、中国企業がうまく中国にあった形で取り入れ開発をしたサービスが中国市場を席巻しており、この辺は中国のお家芸ですかね。
ただ、単純にイーサリアムの中国版というだけには止まらず、NEOならではの特徴や注目ポイントもたくさんあり、ブロックチェーンを語る上では外せない存在になってきているのではと思います。
時価総額も2018/1/8現在、$6,570,525,000となっており、仮想通貨の時価総額で第14位の位置につけています。
NEOの特徴1 ブロックチェーンの合意形成方法「dBFT(Delegated Byzantine Fault Tolerance)」
NEOでは、ブロック生成時の合意形成の方法としてdBFTというものを採用しているところがまず大きなポイントです!
他の仮想通貨での仕組みをご紹介
ここで違いがわかるように、他の仮想通貨ではどのような仕組みを採用しているのか、簡単にご紹介です。
例えば、ビットコインはブロックの生成の際に、Proof of Workという仕組みを用いており、ハイスペックなコンピューターでものすごい計算をすることができた人が、ブロックの生成者として報酬を受け取ります。
計算力の高いコンピューターを持っている人ほど利益を得やすい構造です。
最近はコンピューターの計算競争が激化して電力を大量に消費したり、コンピューターのパワーを持った一部の人達しかマイニングに参加できないなど、問題が出てきているんですよね。
現在はイーサリアムもProof of Workのプロトコルを使用しているのですが、このような問題の解消のため、近いうちにProof of Stakeという仕組みを採用する予定とされています。
Proof of Stakeでは計算力ではなく、コインの保有量と保有期間によって、承認者になれる確率が高まる仕組みとなっています。
Proof of Workと比較すると、エネルギー消費量は少なく、かつ短時間で処理が可能です。
ただ、これも結局はトークンという富によって承認者が決まる側面があり、富める者はますます富んでいくことに、、、、
なかなかどれも一長一短あって難しいですね。
NEOのdBFTの仕組みとは?
PoWもPoSも基本的には、ブロックチェーンの生成や書き込みができるノードには誰でも自由になることができます。
一方dBFTでは、まず、ノード(NEOではBookkeeperと呼ばれる)になるためには、NEOトークンの保有者からの投票によって選出される必要があります。
議会政治の仕組みの様なイメージですね。
有権者の投票によって、代表者が決まり、その代表者たちがネットワーク維持のために働きます。
完全に管理者が初めから決まっている訳ではなく、あくまでトークン保有者の投票によって選べるため、一応パブリックなブロックチェーンと言えるかと。
なお、Bookkeeperになる人は電子証明によって、身元等の信頼を保証することとしています。
ブロック生成のプロセスはこうなります
・Bookkeeperの中からランダムに1人の代表者Aを選出
・代表者Aがブロックを生成し、代表者以外のBookkeeperがそのブロックの妥当性を検証して投票
・66%以上の賛成があれば、ブロックチェーンに繋げられる
・もし66%以上の賛成が得られない場合、新たに代表者Bを選んで、同じプロセスを繰り返す
投票によって選ばれたBookkeeperの中から更にランダムに代表者1名が選ばれ、その人の処理が正しいかどうかを検証するという方法です。
dBFTのメリット
・同じタイミングで別の人が処理するということがなくなるため、ハードフォークは起きません
・取引処理の速度が速くなります
・処理に多くの電力を消費しません
dBFTのデメリット
・完全な分散、非中央集権の仕組みとは呼べません
現在ほとんどのBookkeeperはNEOチームによって運営されているそうで、NEOチームによって左右される仕組みという部分は否めません。
議会政治を考えても、議員に権力が集まり、一般の国民との差はどうしても出てしまいますよね。
ただ、中国でのビジネス展開の上では、こちらの方が既存企業と手をくみやすいのではとも感じます。
ある程度、誰にどの様に運営されているのか分かる仕組みの方が、ビジネスをする上では安心できます。
また、合意のスピードやファイナリティ、一貫性などが要求される様な場合は都合がいい仕組みです。
NEOの特徴2 トークンはNEO とNEOGasの2種類発行される
イーサリアムでは、トークンはEther1種類です。
NEOでは、NEOとNEOGasというトークンがあり、NEOGasは新たなブロックが生成された際に、NEOトークン保有者にその保有量に応じて配当として与えられるものになります。
銀行にお金を預けてたら金利がつくみたいなイメージでしょうか。
ただ、これは単純にNEOトークンを保有することへのインセンティブになるだけではなく、取引の手数料を抑える役割もあって、なかなか面白いです!!
ブロックの生成者であるBookkeeperは、処理の際には高い手数料がもらえる方が儲かります。
(ビットコインの取引手数料が上がっているのも、マイナーが高い手数料の取引から処理しているからという側面も)
ただ、NEOの取引手数料が高くなってしまうと、NEOのブロックチェーンを利用する人が減少してしまうことが想像されます。
NEOは手数料が高いので、イーサリアムを使おうなど。
一方でNEOの保有者は、取引が行われブロックが生成された時に、NEOGasがもらえます。 (手数料がいくらかとか関係なし!)
そのため、とにかく処理が沢山行われる方が嬉しいです。
そこで、もし高い手数料を取るBookkeeperが現れた場合、その人を解任して、新たにもっと安い手数料で処理するBookkeeperを選ぼうぜ!という動きが可能です。
Bookkeeperは自分だけの利益を求めるのではなく、全体の利益を追求する必要があり、手数料が低く抑えられるようになるだろうと思われます。
結構上手に仕組みを作っているなーと思うのですが、この辺りは実際にNEOがもっと使われるようにならないと、本当に上手く機能するのかは分からないですね。
NEOの特徴3 Onchainとのパートナーシップ
NEOの今後の拡大を考えると、ここが注目ポイントかと思います。
NEO創始者のDa HongFeiとErik ZhangはOnchainという企業を設立しており、NEOと密接なつながりを持っています。
NEOはパブリックなブロックチェーンのプラットホームを目指したコミュニティベースのプロジェクトですが、Onchainは営利企業としてブロックチェーン技術を中国ビジネスへ適用することに主眼を置いています。
このOnchainが、中国国内で大きな存在感を出してきている様なんです。
・マイクロソフトと複数プロジェクトの戦略的パートナーシップ結ぶ
・KPMGの中国Finch top50に選出
・中国の行政府とコラボ
あと、日本の経産省もOnchainに出向いて交流をしているみたいですね。
公式ページにこの辺の情報が色々書いているのですが、リンク先の記事は中国語が多かったりするので雰囲気理解です・・・。
こんな感じ。
こう見るとマイクロソフトやアリババなど超有名大企業とパートナーシップを結びながら着々と中国ビジネスへの足場を築いている様で、この創業者2人はすごい・・・!! そして流石のスピード感。
ちなみにNEOとしてもマイクロソフトの協賛で、開発のコンテストを開催しています。
将来的には、NEOとOnchainのブロックチェーンシステムがNEOx というプロトコルによって繋がることを想定している様で、中国のブロックチェーン関係はこの二人が牛耳るのでは?という気もしますね。
今後の注目点
中国政府の動き
NEOが成長していくかどうかを考える上で、なんといっても最大のリスクは中国政府の規制に捕まらないかどうかというところだと思います。
現在中国ではICOや仮想通貨の交換は禁止されています。
今後どこまで企業への規制が入るかは分かりませんが、政府からの動きがあれば、一気にサービス終了という可能性もゼロではありません。
ただ、すでに創業者はOnchainという企業でうまく中国ビジネスの中に入り込んでいる様子もあり、また、今後中国政府によってブロックチェーン技術の活用が進められる可能性もあります。
いずれにせよ、こればっかりは何があるか本当にわからないので、もし投資しようとする場合も、あくまで余剰資金の範囲でやることを鉄則として、常に情報収集をしておくのが大切かなぁと思います!
開発コミュニティCity of Zion
NEOでのDAppsの開発などを行う有志によるCity of Zionというコミュニティがあり、活発に交流が行われている様です。
NEOの運営が資金面で支援するなど、力を入れてサードパーティーの動きを盛り上げようとしている様子が見えます。
また、イーサリアムはSolidityという独自の開発言語でプログラミングする必要があるのですが、NEOはJavaやC#など一般的なものが使えるので、開発者の参入のハードルは低いのではと思います。
実際にDAppsも沢山出てきており、中国でのブロックチェーンへの勢いを感じます!
どれだけ実際に使われるDAppsが出てくるかなどが今後の注目ポイントですね。
ただ、やっぱりNEOを追いかける上で、中国が読めないと1次情報に迫れない、、、、 中国語ができる方はぜひいろんな情報発信してください!
まとめ
中国版イーサリアムと呼ばれるNEOですが、独自の合意形成の仕組み(dBFT)を採用するなど、イーサリアムを参考にしながら、自分たちなりの進化をしようとしている様です。
正直、イーサリアムと比較した時には、プラットフォームとしての魅力やスケール感、安定性は、イーサリアムの方が強いと私は思います。
もし私がDAppsを開発しようとしたときに、NEOを採用するのはリスクを感じて選べません。
あと、やっぱり私はブロックチェーンの分散・非中央集権的なところに魅力を感じるなので、dBFTは既存の権力の枠組みに見えてしまったり。。。。
ただ、中国でのブロックチェーンビジネスという点からは、NEOに軍配があがると思います。
中国向けにDApps開発するならNEOでしますね。
中国というマーケットだけを見ても潜在的な需要は大きいので、伸びしろは十分。
創業者は中国でのビジネスフィールドでも着実に経験を積んでいる様で、今後に期待感があります。
中国でうまくいけば、周辺のアジアへ広がっていく可能性もあります。
まぁとにかく心配な点は、中国政府の動きですねー。
アジア発のプラットフォームがどうなっていくのか、今後も楽しみな存在です!
<参照>
http://www.onchain.com/en-us/index.html
https://hackernoon.com/neo-onchain-and-its-ultimate-plan-dna-4c33e9b6bfaa
amazonがビットコインの脅威になるかもしれないというお話
はろーブロックチェーン。
りえへいです。
今日はこの記事をゆるくご紹介です。
単なる推測記事ではあるのですが、amazonが仮想通貨を採用する、という未来が語られています。
そうなると当然、採用される仮想通貨が、仮想通貨界のトレンドを握ることになるだろうというお話。
今はビットコインが最大の価値を持っていますが、巨大企業のチョイスによっては、その座がすぐに脅かされるかもしれません。
決済の手段の一つとして、仮想通貨が当たり前に認知されていく流れができているのが面白いです。
個人的には、amazonが管理者を制限した独自通貨を発行し始めると、ますますamazon支配が強まりそうなので、それは避けてほしいなーと思ってます。
やるならオープンソースな仕組みでやってほしいですね!
・amazonは去年940億ドルも売り上げがあった世界最大のオンライン販売所
ブロックチェーンによる出版のプラットフォーム、Publicaってどんなサービス?
出版界にブロックチェーンがやってきた
Publicaのベースとなる仕組み
Publicaの特徴その1 本のデータは、分散型ストレージに保管される
Publicaの特徴その2 それぞれの本のデータを読むためのアクセスキー(READトークン)を著者が直接販売する
Publicaの特徴その3 PublicaでのREADトークンの販売などの取引は、Pebblesというトークンによってのみ支払いが可能
Publicaに独自のトークンであるPBLが欠かせない理由について、「出版業界における決済額には個々でかなりの差がある。法定通貨はその点効率が悪く、通貨によっては大きな金額を1度に動かせないという問題もある。そもそも、出版業界の人たちには収益をすぐに現地通貨へ変えるニーズがない。というのも、収益のほとんどは次のプロジェクトにそのまま利用されたり、制作に関わっていた人たちに分配されたりするので、いちいち現地通貨に両替する意味もないし、為替費用もばかにならない。(中略)私も自分のお客さんにどの通貨で支払ってくれなんて伝えたくない」と続ける。
トークン発行の目的はなに?
Publicaの今後の動きに注目!
まとめ
ブロックチェーン技術と利益の考え方
【初心者向け】ブロックチェーンの超簡単基礎知識3〜ハッシュってなに?〜
はろーブロックチェーン。
こんにちは。りえへいです。
今日は暗号化のもう一つの重要技術、ハッシュ関数についてサクッとお話しします。
ハッシュと言えばハッシュタグしか思い浮かばなかったりえへいですが、ブロックチェーン関連本では頻出必至のとても大事な技術です。
ハッシュ関数とは?
ハッシュ関数は、
1.ある入力値に関して常に同じ値を返す
2.ただし、どのような値を返すのかが、全く予想できない
という性質を持った数学上の仕組みです。
また、ハッシュ関数から得られた値をハッシュ値と呼びます。
みなさん数学の1次関数って覚えていますか?
y=3Xとかいうあれです。
例えば、X=2の場合、yは6になりますね。
この場合、X=2という入力に関して、常に6を返すため、ハッシュ関数の1.の性質は満たしています。
しかし、どのような値になるのかというのは、6だと簡単に計算できてしまうため、2の性質は満たしていないということがお分りいただけるかと思います。
このような1次関数とは異なり、ハッシュ関数では、入力値からは想像もつかないような値が返ってきます。
1文字違うだけで、返ってくる値が全然違うんですよね。
ハッシュ値を実際に調べてみよう
以下のサイトで実際にハッシュ値を生成してみました。
「りえへい」と入力するとハッシュ値はこうなります。
AF51A0C12D72B03F264B729EBCB54EC4DF2153BD8D
5AC0CF6A69340C56D1A26454DDF5BCFB81A3ADBC99
175617969F2ECBD3F9FA505372DDD348BA5F096D4A84
「りえへん」と入力するとハッシュ値はこうでした。
F21312AB514D788E95C2AB208A74C955821F662E3F7
116A4AD1B4509D0518AFB4551F4F0D1F95A96BEF4FC
00B5C4AB1C371E729D95FD233F076264842ED3A55A
全然違う、、、、そして意味は全くわからない!笑
ちなみに、このハッシュ値はどんなデータを入力しても128桁の文字列が返ってきます。
(SHA-512という方式の場合)
なので、例えば小説一冊分の文字を打ち込んでも、128桁の文字列が生成されます。
そして、仮に小説の文字が1文字違うだけで、出てくる数字は全く異なります。
ハッシュ値を比べることで、データが改ざんされていないか一発で分かる
これはとても便利な仕組みで、2つの本を渡されて、全く同一の中身かどうか検証しろと言われたときに、わざわざ文章を1文字ずつ見比べる必要はありません。
ハッシュ値を生成すれば、128桁の文字列が同じかどうかチェックすれば簡単に調べることができます。
つまり、データの改ざんが行われていないか一瞬で見抜けるんですよね。
ハッシュ値からは元のデータは分からない
また、このハッシュ値の重要なポイントは、ハッシュ値から元のデータを復元することが不可能な点です。
「りえへい」のハッシュ値は一瞬で、AF51A0C12D72B03F264B729EBCB54EC4DF2153BD8D
5AC0CF6A69340C56D1A26454DDF5BCFB81A3ADBC99
175617969F2ECBD3F9FA505372DDD348BA5F096D4A84
と出せますが、
AF51A0C12D72B03F264B729EBCB54EC4DF2153BD8D
5AC0CF6A69340C56D1A26454DDF5BCFB81A3ADBC99
175617969F2ECBD3F9FA505372DDD348BA5F096D4A84
がなんという言葉から生成されたハッシュ値か逆算することは不可能なんです!
うーん、何度考えても摩訶不思議でよくできた仕組みだなと思います。
このハッシュ関数と先日記事に書いた公開鍵暗号を組み合わせによって、ブロックチェーン上では電子署名の確からしさを保証しています。
ひとまず、今回はハッシュ値が何かということがぼんやりとわかってもらえると嬉しいですー!
まとめ
ハッシュ関数とは、どんな値が出てくるか全く予想ができないびっくり箱みたいな仕組みだよ。
でも同じ内容を入力すれば、かならず同じ数値が出てくるのがまた不思議。
この性質を利用すれば、大きなデータも一瞬で元データに変更が加えられていないかを見抜くことができるよ。